店舗の内装を考えるときに、特に素材にこだわりがあります。もちろん予算がある中で作るので、一番こだわりたい所から優先的に予算を配分していきます。ケミカルな素材は苦手なので、テーブルには天然石、無垢の木材や鉄の什器は工房に制作をお願いして、手作り感ではなく、本当の手作りを心がけます。最近の木目のシートや石のプリントは印刷技術の発展により一見本物と見間違うほど美しくできているし、コストも抑えられて優秀な素材だと感銘を受けるほどなのですが、数年経ったときの経年劣化に雰囲気を醸し出す、天然素材がやっぱり好きです。女性はこの雰囲気にとても敏感で、好き嫌いがはっきりしているので視覚に入るもの、触り心地、質感などに反応してくれるから、とにかく細部までこだわりぬきたくなるわけです。家具や雑貨のデザインーをしていた知識をフルに活用してコスト削減のアイデアも考え抜き、予算内でやりたいことを諦めないで盛り込むことができたとき、お客様にお店を褒めていただいたとき、最高の達成感を味わうことができる幸せな仕事です。